FX 世界状況
■アメリカの経済状況
☆国内総生産(GDP)が世界一という大きな経済規模を持ち、その技術開発力と生産力、消費力で世界経済を引っ張る存在であるのは確かだ。
☆技術に関しては他の国からの追い上げが激しいが、情報技術、医薬、航空宇宙備品や軍装備品の分野で米企業は技術の最先端近くをキープしている。
☆2004年の後半には、アメリカ経済はエネルギー価格の急上昇に大きく影響された。
☆アメリカが抱える問題としては老齢化人口に対する医療・年金費用の急上昇、巨額の貿易と財政赤字、そして低所得層の家計所得の沈滞などがある。
☆1980年代から続いている資産膨張を背景にした消費増大がアメリカ経済の根幹となっている。
■アメリカドルのトレード傾向
☆さまざまな経済指標が発表され世界中が注目するため相場変動の契機になりやすくトレードチャンスも多い。
☆変動はしても通貨量が膨大で流通量も莫大なので取引の自由が保たれる。
☆軍事力が強大で政治が安定しているので長期保有でも不安感が少ない。
■アメリカドルのFX推奨ポイント
☆基軸通貨であり変動要因も多いが、情報量も多いので入門としての通貨には最適である。
☆世界で最も信用されている通貨として安心して取引できる。
☆スワップポイントは高い方なので長期保有にも向いている。
■ニュージーランドの経済状況
☆ニュージーランド経済は昔から農畜産部門を基盤にしている。
☆国際貿易への依存度は高く、商品・サービス輸出は国民総生産の3分の1を占め、特に羊の輸出量は世界最大で政治も安定している。
☆80年代から90年代にかけて、競争力向上を図るために大規模な経済構造改革が実施され、変動為替制度への移行や資本移動統制の撤廃などが実現した。
☆政府はここ数年、技術革新と創造性を推進することで経済成長を図る政策を進めている。
☆オーストラリアとの結びつきが強く、自由貿易協定によってニュージーランドを拠点にする企業はオーストラリアへ無関税で輸出できる。
■ニュージーランドドルのトレード傾向
☆2000年頃は1ニュージーランドドルが40円台だったが、景気回復と高金利で現在は90円台で安定しており不安感がない。
☆日付が変わって世界で一番早く始まる市場だけに政治経済の大変動の影響を真っ先に受ける可能性がある。
☆金融市場規模が比較的小さいので巨額の資金が一時に流出入することで相場が乱高下する可能性がある。
■ニュージーランドドルのFX推奨ポイント
☆世界的に一次産品が値上がり傾向があるので、ニュージーランドドルには上昇余地があり値上がり益が狙える。
☆オーストラリアドル以外の通貨との関連が薄いので比較的変動が小さく、差益狙いは不利。
☆スワップポイントは高い方なので中長期保有に向いている。
■オーストラリアの経済状況
☆豊富な鉱物資源を誇り石炭、原油、鉄鉱石などの鉱物資源に恵まれ、全輸出の半分以上を占めている。
☆政府はこの15年間、積極的に経済の自由化および改革に取り組んできた。
☆オーストラリアの過去5年間のGDP伸び率は年平均4%で、さらに堅調な経済成長予測が見込まれている。
☆1989年オーストラリアの首都キャンベラで創設されたアジア太平洋経済協力「APEC」は、アジア太平洋地域での経済協力促進を目的にしており、北アメリカ、東アジア、オセアニアを含む21カ国・地域(日本も含む)で構成されている。
☆APEC加盟により、オーストラリア経済のための機会は拡大し、雇用創出と収益確保への大きな可能性が提供されている。
■オーストラリアドルのトレード傾向
☆米ドル、ユーロ、円、英ポンド、スイスフランの次に取引の多い通貨で安心度が高い
☆2000年頃は1オーストラリアドル55円と安かったが、景気回復などで現在は100円を超え、さらなる値上がりが期待できる。
☆2001年頃は貿易赤字は鉄鉱石などの資源の値上がりで改善され、長期保有すれば値上がりが期待できる。
■オーストラリアドルのFX推奨ポイント
☆世界的に資源価格が上昇しているのでオーストラリアドルには上昇余地があり価格変動での差益が狙える。
☆高金利なので日本からの債券や外貨預金への投資額が多く、オーストラリアドル買いがさらに活発になれば通貨レートが高くなり値上がりが狙える。
☆スワップポイントは高い方なので中長期保有に向いている。
■カナダの経済状況
☆2006年の国内総生産は日本の約3分の1であったが、世界の中では第8位の経済規模となっている。
☆国内総生産ではサービス業や製造業が大きな部分を占めているが、農林水産業や石油生産などの鉱業も、カナダ経済の中で重要な役割を担っている。
☆主な天然資源は、天然ガス、石油、金、石炭、銅、鉄鉱石、ニッケル、ウラン、亜鉛など。カナダは小麦など農産物の分野で世界有数の供給国であると同時に、エネルギー資源としては石油埋蔵量で世界第2位となっていて、エネルギーの純輸出国である。
☆経常収支は黒字で、最大の貿易パートナーは隣国アメリカ。
■カナダドルのトレード傾向
☆米ドルとの連動性が高いので動きがわかりやすい。
☆米ドルと同様に経済指標や政治・金融関連の要人発言が主な変動要因となっているので情報を得やすい。
☆カナダドルの市場は比較的、小規模なため、国際的な企業買収などで為替がからめばレート変動でチャンスがある。
■カナダドルのFX推奨ポイント
☆世界的にエネルギー価格が値上がり傾向があるので、資源通貨であるカナダドルには上昇余地がある。
☆オーストラリアドルやニュージーランドドルほどではないが高金利のため中長期保有に向いている。
☆値動きがあまり大きくないのでデイトレードなど超短期での利幅取りには向かない。
■ヨーロッパ(欧州連合)の経済状況
☆1967 年に誕生した欧州共同体(EC)が、1993年に欧州連合(EU)を生み、加盟国は2007年に27ヶ国に増えた。
☆その過程で、ECが発展するには欧州単一通貨が必要だということで、2002年に加盟12ヶ国がユーロ紙幣と硬貨を導入。
☆ユーロ導入時は安かった通貨価値も徐々に値上がりを見せ今に至る。
☆ユーロを導入するには、インフレ率、長期金利、財政収支、政府累積債務などの項目に渡って欧州連合、及び欧州中央銀行、ヨーロッパ中央銀行システムの定める基準をクリアしなければならないが、そうした条件があることで加盟国の経済成長への期待がある。
■ユーロのトレード傾向
☆米ドルが悪材料で売られると逆にユーロが買われるという関係があり、ドル安の際の逃避通貨とされることが多い。
☆ユーロ圏の経済の影響を強く受けるが、とりわけドイツ経済からの影響が大きい。
☆イギリスやスウェーデンのユーロ導入が取りざたされる時にレートに影響が出る。
■ユーロのFX推奨ポイント
☆米ドルが売られる時に資金が逃避してレートが変動するのでトレードのチャンスがある。
☆米ドルよりも変動が大きいので為替差益を狙える。
☆スワップポイントも高めなので中長期保有にも向いている。
☆ユーロ高/円安の影響でブランド品やワインなどが値上がりしてもユーロを買っておけば値上がり分が取り戻せる可能性がある。
■イギリスの経済状況
☆イギリス経済は生産が堅調に伸び、2006年の第4四半期国内総生産は前年を約3%上回り、過去2年間で最高の成長率となった。
☆2012年のオリンピック開催を先取るように経済は力強い発展を続けている。
☆ただ、好況だけに国内の物価上昇圧力が強まればインフレが心配される。
☆石炭、石油などのエネルギー産業も経済を支えているが、ビッグバン以来金融への規制緩和が進み、銀行業や保険業といった金融サービス業が活況を呈している。
☆英ポンドは、経済の強さと高金利によって昨年1年間で対円で約15%も値上がりした。
■英ポンドのトレード傾向
☆米ドルと逆に動き、ユーロに近い動きになる性格がある。
☆英国企業はM&Aの対象になることが多く、為替需要からレートが変動することがあり要チェック。
☆BOE(中央銀行)総裁やMPC(金融政策委員会)メンバーの発言で変動が起きることがある。
■英ポンドのFX推奨ポイント
☆ユーロに近い動きをするが、値動きが激しくしかも高金利通貨なので、ある程度の経験値を持つ投資家が取引差益とスワップを狙うのに向いている。
☆高金利通貨の中でもとりわけスワップポイントが高いのも魅力だ。
☆また、原油価格と値動きが連動する、いわゆるオイルマネーの側面も持ち、値幅が大きいのでデイトレードに向いている。
■スイスの経済状況
☆主な産業は、観光と時計、光学器械などの精密機械工業および化学薬品工業だが、昔から銀行保険などの金融業が有名。
☆国内総生産も国民1人当たりの水準が高く、物価および賃金も高いが、貯蓄高も高い。
☆輸入関税率が低いので、高級な輸入車などが購入しやすいとされている。貿易も黒字で、通貨も安定している。
☆このように国民が生活に満足し、現状を変動させるほどのリスクを負うメリットがないことを理由に、EU加盟には過半数が反対をしている。
■スイスフランのトレード傾向
☆輸出先は欧州、とりわけドイツが多く、ドイツ経済の動向がスイスフランに影響する。
☆金利が安い通貨なので、円と同じように中長期保有を目的として高金利通貨を買うのに利用される。
☆ユーロが下落すると相対的にスイスフラン高となるのでそれを押さえるために金利が下がる傾向がある。
■スイスフランのFX推奨ポイント
☆ほとんど値動きのない安定した通貨なので変動による差益を狙うのは難しい。
☆現状は、長い目で保有(複数年単位)することで、差益が微増している状態。
☆金利が低いためスワップも小さく、対円での中長期保有などには向かない。
☆ただし、有事の場合はスイスフランの安定性が大きなメリットとなり買われる。
■南アフリカ共和国の経済状況
☆アフリカ南端に位置する国で主要産業は農業と鉱業。
☆鉱業資源が豊富で、金、ダイヤモンド、ウラン、鉄鉱石、銅、クロム、マンガンなどを産出する。
☆金は世界の産出量の半分を占め、世界一を誇る。また、約3,300億ランドにのぼった2005年の同国総輸出額の約4分の1を金をはじめとする貴金属類が占めている。
☆そのためかつては金を得るためにオランダやイギリスが進出し、植民地化していた時代がある。
☆ここ数年経済成長率は2~3%と確実に成長を続け政情も安定している。
☆外国企業の受け入れも活発で、ダイムラー・クライスラーやBMW、トヨタ、日産という大手自動車メーカーが工場を建設して輸出拠点とするようになっている。
☆2011年にはFIFAワールドカップが開催される予定で、南アフリカランドの注目度はさらに高くなることが予想されている。
■南アフリカランドのトレード傾向
☆10円台で安定し、動いても数円というほど安値安定した通貨。
☆南アフリカの情報が少ないことと、市場規模が小さいために、大きな動きがあると売買に支障をきたす場合がある。
☆金産出が世界一の国であることからランドは資源通貨の一面を持ち、金価格との関連性が高い。
■南アフリカランドのFX推奨ポイント
☆対円で非常に安いので少ない資金でも多くの通貨単位が買える。
☆変動がほとんどないので短期の差益狙いなどには向かないが、金利が非常に高い通貨のため、1年ほどの長期保有によって大きなリターンが期待できる。